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スタッフブログ

2022/12/16

建物の坪単価の平均はいくら?ハウスメーカーと工務店を比較して解説

建物の坪単価の平均はいくら?ハウスメーカーと工務店を比較して解説 アイチャッチ

マイホームを考えて調べ始めると建物の建築費用に「坪単価」という言葉を目にすると思います。しかし、メーカーや物件によって差があることもあり何を示していてどのように参考にして良いか分からない方も多いでしょう。

ここでは建物の建築の際に目にする「坪単価」について解説します。これから購入を検討している方はぜひ参考にして下さい。

 

平均的な建物の坪単価はいくらか

まず、「坪単価」が何を表していてどのような意味があるのかご紹介します。

 

坪単価とは?

坪単価は家を建てる際の1坪(約3.3㎡)あたりの建築費のこと。つまり、坪単価に家の延床面積をかけると工事費用がわかる数字となります。

例えば坪単価70万円の場合で50坪の家を建てると3,500万円の建築費がかかるということになります。

 

坪単価の算出方法は?

ここで注意しなければいけないのは、坪単価の算出方法については具体的な決まりがないということ。ハウスメーカーや工務店によってどこまでの費用を含めて算出しているかが異なっている場合があるということです。

例えばベランダやロフト、玄関ポーチ等を含めない「延べ床面積」で算出される場合や、これらも含める「施工床面積」で算出する場合もあり、業者により大きく差がでることがあります。

 

坪単価以外の費用は?

坪単価は「本体工事費」を指し、「付帯工事費(エアコン設置や地盤改良工事など)」・「外構工事(駐車場、塀など)」・「諸経費(手数料、税金など)」などは含みません。本体工事費は総額の75%ほどとなっていますので、総額は坪単価で計算した費用より20%〜30%アップとなることが一般的となっています。

 

注文住宅の場合の平均坪単価は?

では、現在の注文住宅の平均的な坪単価をご紹介します。こちらでは床面積については住宅金融支援機構「フラット35」での調査の「住宅面積」を参考に算出していきます。

 

  建設費 本体工事費(※1) 住宅面積 坪単価
首都圏 3,808万円 2,856万円 123.9㎡(37.4坪) 76.3万円
近畿圏 3,741万円 2,805万円 127.4㎡(38.5坪) 72.8万円
東海圏 3,606万円 2,704万円 126.5㎡(38.2坪) 70.7万円
全国 3,533万円 2,649万円 124.4㎡(37.6坪) 70.4万円

出典:住宅金融支援機構『2021年度集計表(注文住宅)』

※1 本体工事費は建設費(総額)の75%で算出しています。

 

注文住宅の坪単価平均は70万円

このように地域により差がありますが、注文住宅での平均坪単価は約70万円となっています。しかし、ハウスメーカーや工務店などの施工業者によって坪単価は変わります。それぞれの特徴を比べると

  • ハウスメーカー

ハウスメーカーでの坪単価目安は70万円〜90万円となります。平均より高めとなりますが、これは高品質な住宅設備や耐震性能、建築後の保証などの付加価値がついているためです。

一概に高額なものが「良い家」とは言えませんが、有名なハウスメーカーならではの安心を考えると妥当な金額ともいえます。

  • 工務店

工務店での坪単価目安は50万円〜70万円となります。工務店はハウスメーカーより細かい対応が可能となるので、設計の自由度が高く、費用を節約したい場合「部分ごとに資材価格を下げる」、「設備をグレードダウンする」などの対応も可能となります。

工務店によって技術力や建築後の保証内容も変わりますので、信頼できる工務店を選ぶ必要があるでしょう。

 

坪単価40万円以下の住宅もある

ハウスメーカーの中でも坪単価30万円〜40万円の物件もあります。こちらは「ローコスト住宅」とも言われ、資材の大量発注・同商品の大量生産などにより実現しており、

  1. 間取りがシンプルで部屋数が少ない
  2. 外観もシンプルな総2階建て
  3. 水回りは1か所にまとめて配置
  4. 住宅設備は低グレード

といった特徴があります。また、保証も最低限度の保証となっていることが多いため、購入の際はしっかり契約内容を確認する必要があります。

 

建築構造の種類で相場も変わる

建物の建築構造によっても坪単価は変わってきます。

 

構造別坪単価平均
構造 坪単価平均
木造 56.8万円
鉄骨造 82.5万円
鉄筋コンクリート造(RC造) 85.8万円

出典:国税庁「地域別・構造別の工事費用表(1㎡当たり)【令和4年分用】」

  • 木造

日本の住宅のうち、半分以上が木造となっており、一般的に2種類の工法で建てられています。

  1. 木造軸組工法(在来工法)

日本古来の工法で、柱と梁により骨組みから築いていく工法となります。建てる土地の形状により設計を自由にアレンジできるので、狭小地や変形地での建築が可能となります。

  1. 木造壁式工法(ツーバイフォー)

ツーバイフォーと言われる「2×4インチ」のパネルで組み立てる工法となります。木造軸組工法より耐震性・防火性に優れ、安価となるためローコスト住宅では主流となっている工法です。

  • 鉄骨造

柱や梁に鉄骨を使う工法で、木造より柱の数を減らすことができるため、広い空間をつくることができます。基礎工事や地盤改良にコストがかかるため木造より坪単価は高くなりますが、3階建て住宅なども可能となりますので、2世帯住宅などに向いている工法となります。

  • 鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋コンクリート造はコンクリートの中に鉄筋を入れてそれぞれの弱点を強化したもので、耐震性・耐火性・防音性に優れた工法です。耐用年数も長いので資産価値も高くなりますが、熱伝導率が高いため夏は暑く冬は寒くなりやすいデメリットもあります。

 

ハウスメーカーと工務店の坪単価平均の違いの理由は?

ハウスメーカーと工務店で平均坪単価に差があるのはハウスメーカーが工務店より経費がかかっているためです。その内容は大きく分けて次のようなものがあります。

 

モデルハウスの経費やスタッフなどの人件費

ハウスメーカーは住宅展示場などにモデルハウスを建築したり、ショールームを保有していたりします。またモデルハウスやショールームにはスタッフが配置されており、その分の建築費用や人件費がかかっているのです。

高額な商品となりますので、購入前に実物をみて、実際の使用感を体験できることがハウスメーカーのメリットのひとつとなり、その分の費用と理解しておきましょう。

 

大規模な商品開発費

商品開発には多額の開発費が必要となります。購入者がより安心して便利に暮らせるようにハウスメーカーでは新しい技術の開発を日々続けています。住宅のようにな大きな商品はその調査・研究費用はさらに多くの資金が必要となるのです。

ハウスメーカーの坪単価にはこのような商品開発費も含まれてきます。

 

宣伝広告費

ハウスメーカーと工務店で一番大きく違うコストは宣伝広告費にかける予算です。大手のハウスメーカーならテレビCMなどの大きな媒体に広告を打っていますので莫大な費用が必要となり、その分が原価として商品に上乗せされてしまいます。

 

建物の坪単価を抑える方法はある?

坪単価の目安は理解できたと思いますが、家を建てるならできるだけ安く済ませたいもの。ここからは建物の坪単価を抑える方法についてご紹介します。

 

外装デザインを四角形にする

外観はできるだけ凹凸のない正方形に近い形の方がおすすめです。同じ床面積の場合外壁量が少なくなり、建材を抑えることができます。また、工期も短くて済むので人件費も抑えられます。

外観にこだわらないなら総2階建て住宅がおすすめです。

 

窓の数・大きさを見直す

外光をできるだけ取り入れるために窓を増やすとコストがかかります。窓は一か所つけるだけで10万円単位の費用がかかります。本当に必要な窓を残して窓の数や大きさを見直してみると良いでしょう。

例えば西側の窓を減らすと西日の差し込みを防ぐことができ、冷房にかかる電気代を節約できるメリットもあります。

 

住宅設備を厳選する

住宅設備は上をみるとキリがありません。もちろん上級グレードは質感も高く、生活に便利な機能がついていたりと価値のあるものですが、コストを考えるなら生活に本当に必要な設備にしぼって設置することが大切です。

カタログをみて気持ちが盛り上がってしまい、実際に住んでみたら使わなかったという事例も多くあります。後付けできる設備はつけず、住んでみてから検討するという考え方も必要でしょう。

 

内装を安価に仕上げる

壁紙クロスなどは一般的に5年〜10年で張り替えとなるため、初期費用を抑えるなら消耗品であるクロスなどにはあまり予算をかけずに済ませるといいでしょう。

その他経年とともにリフォームが必要となるシステムキッチンや浴室などにはへお金をかけず、あとから交換が難しい耐震設備や断熱材などにしっかり投資しておく方法もあります。

 

屋根の形状を「片流れ」に

屋根は入居後のメンテナンス、雨漏り、リフォームを考えると「切り妻つくり」が良いのですが、建築時の費用を抑えるなら「片流れつくり」の方が面積も少なく建材を抑えられます。

 

【まとめ】

住宅購入の費用は坪単価だけでは計算できません。その他にかかる費用もありますので、購入の際は最終見積もりをしっかり確認し、予算オーバーとならないように注意しましょう。

特にハウスメーカーや工務店によって技術やサービス、保証も異なります。購入の際は信頼できる施工業者を見つけることから始めましょう。

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